人の悩みは全て『人』であると言っても過言ではありません。しかし『人』がいるから幸福が得られるとも言えます。
人見知りである私は、人間関係を築くのが苦手で、人付き合いが面倒だと思っています。
大人になってからできた友達は子どもを通してできたママ友だけ。ママ友はトラブルの元だし面倒、それに怖いからいらない、とさえ思うことも……
『人』について語るとネガティブな方向へいってしまいそうになる私ですが、実は改善したいと思っています。
なぜなら幸福への一番の近道は、対人関係を充実させることだからです。
これは、会社関係、ママ友関係、子どもを通した親や先生との関係、それ以外の対人関係全てにおいて当てはまります。面倒な人付き合いだけれど、上手くいっている時の幸福感は誰しも同じ。
色々な種類の人たちと関わらざるを得ないワーママだからこそ、対人関係の充実は重要です。それならば、人から遠ざかるよりも、上手く付き合えるようなテクニックを学び対人関係を少しでも充実させることの方が合理的ですね。
- 書籍名 :コミュ障でも5分で増やせる超人脈術
- 著者 :メンタリストDaiGo
- 初版発行 :2017/1/20
- ページ数 :271ページ
- 読了までの日数 4日
- 読了までの時間 約3時間
職場での友達を3人作って幸せを手に入れる
・職場に3人の友達がいることで、人生の満足度が96%も上昇する
・同時に、自分の給料への満足度も200%上昇する
・職場に最高の友達がいる場合、仕事のモチベーションが700%増加し、作業のスピードも上昇。仕事のトラブルが減り、より新奇性が高いアイデアを生み出せる
コミュ障でも5分で増やせる超人脈術 P139
この本で最も印象的だった文章を一番先に紹介します。なぜ印象的だったかというと、今までの私の考えとはまるで違ったからです。今までの私はの考えはこうでした。
『職場に友達を3人作れば人生の満足度96%アップ』この文章を読んだときは信じられませんでしたが、よく考えてみると分かるような気もしてきました。
なぜならば、フルタイムで仕事をしていると、1日のうち1/2~1/3、そして、一般的なサラリーマンは1年間365日のうち、少なくても2/3の240日は職場で過ごすことになります。職場によってはもっと多くの時間を職場で過ごすことになるでしょう。
つまり、サラリーマンである限り、職場での幸福度が人生の幸福度に直結するわけですね。
たとえ高い給料を支払ってくれる職場にいたとしても、気の許せる仲間がいなければ、ストレスがかかり、ストレス解消のために暴飲暴食や不規則な生活になる可能性がありますね。その結果、病気に罹ってしまう可能性も…
しかし、もし給料が少しくらい低くても、気の許せる仲間が数人いて、職場でのストレスが少なく、プライベートも充実していれば、心身ともに健康に生きていけるのです。
もし、現在の職場が同僚にも上司にも恵まれない、ストレスの多い環境だとしたら…それは環境を変える。つまり転職することを視野に入れて動くべきです。
なぜなら、人生の満足度を96%も上昇する幸せな生き方を手に入れるには、職場での同僚や上司の質は欠かすことができないからです。少々ばかり給料が安くても、長い目で見たら健康で幸せになれるんですから。
ちなみに私の職場をみてみると……。
給料は少ないですが、尊敬できるトップ層や同僚がいて、ある程度のストレスも払いのけられる環境です。確かに、同僚同士で気の許せる仲間がいる人たちは、仕事の作業効率がアップし、生産性も上がっているように感じます。
私の場合、今まではあくまでも『ビジネス上の付き合い』と割り切って付き合ってきましたが、これからはちょっと思考を変えて、『ビジネスを超えた友達作り』を意識してみようと思います。
人脈や人間関係ではなくネットワーキングとは?
人脈や人間関係
日本語でよく使われる『人脈』という言葉はビジネスを中心とした損得で人を判断する、そんなイメージです。
また『人間関係』とは、個人的なつながりをイメージします。
損得の基準が、自分ではなく誰かの決めたものである可能性が高く、例えば、職場のルールだったり、子どもの学校やその身辺のルール的なものだったりします。
ネットワーキング
英語圏では『ネットワーキング』というそうで、これは、人と人との輪のつながり、人脈づくりや人間関係の改善を指します。
人脈や人間関係よりも、本人の価値観を重視するのがネットワーキングです。
どのような状況でも『軸がぶれない』ということでしょう。
冒頭からちょっと難しい『ネットワーキング』というワードですが、著書はこのネットワーキングを大きなキーワードとして話を進めているので先に紹介しています。
外向的と内向的は反応性の違いである
外向的と内向的、どちらに憧れるでしょうか。
私も含め内向的な人は、外向的な人に憧れるはずです。
なぜならば、子どものころ親や先生から『引っ込み思案』や『内弁慶』、『おとなしい』などと言われ、あたかも外向的な人の方が偉いと思いこまされていたからです。
私も著書に出会うまでは外向的な人をうらやましく思っていました。
外向的な人は、
- 誰とでもすぐに仲良くなれる
- 初対面でも物怖じしない
- 知り合いが多そう
- いつも誰かに囲まれている
内向的な人は、どんなに外向的な人の真似ごとをしてみても到底及びません。そして、できない自分に嫌気がさし、より内向的に拍車がかかる。完全に悪循環ですね。
では本当に内向的が悪いことなのか比較してみましょう。
内向的か外向的かを決めるのは、外部の脅威に対する反応性の違いだそうです。
内向型の人の特長
- 外部の脅威に対する反応が高反応である
- 外部の刺激にとても敏感
- 不快対人関係を築く力がある
- 相手の気持ちを察する共感能力に優れている
- 観察能力が高い
外向型の人の特長
- 外部の脅威に対する反応が低反応である
- 外部の刺激に鈍感
- 周囲の反応に対して鈍感
- 多弁で多くの人を惹きつける
両向型の人の特長
- 内向型と外向型を併せ持っている
どちらが良い悪いではなく、自分の性格を理解したうえで、テクニックを利用すればより良いネットワーキングを築くことができるということです。
DaiGoさんは内向型に当たるようなので、著書は内向型の人向けに書かれています。
人間の行動と思考には3タイプ存在する
DaiGoさんの著書『「好き」を「お金」に変える心理学』でも同じような内容があり、とても興味深く読んだ内容の一つが、ギバー、マッチャ―、テイカーという3タイプの人間についてでした。
頑張っている自分にご褒美をあげる。これには心理的なカラクリがあったんです。この心理を知っているだけで日常のあらゆる行動が変わってくるのかな、と思います。 このことが分かっただけでも、この本を読んだ意味があった、と思えま[…]
この3つのタイプはネットワーキングを広げていくうえでは必要な知識だと思いますのでご紹介します。
GIVER(ギバー)与える人
見返り関係なく人に与える
→短期では不利に見えるが結果的には成功
MATCHER(マッチャ―)双方のバランスを取る人
損得を考える、ギブ&テイクの帳尻を合わせる
→成功失敗ともにそこそこ
TAKER(テイカー)奪う人
自分の利益を優先させる
→短期では有利に見えるが結果的には失敗
自分はどの分類に属するのか考えてみましょう。また、仲の良い友達や職場の同僚や上司はどれに当てはまりますか?!
頭を悩まさずにパッと浮かんでくるのはきっとテイカーである『あの人』だと思います。
まず、自分にとってマイナスにしかならないテイカーとは距離を置くか、関わらないことが一番ですね。
実はギバーにも2種類あり、トップギバーと底辺のギバーがいます。
底辺のギバーは、自分の利益を度外視して与え続けてしまう人(自分を犠牲にする)のことで、テイカーにとって格好の餌食となってしまいます。
逆にトップギバーは、周囲を巻き込みながら全体の利益を考え行動していく人のことで、社会的に成功を収めているのは、もちろんトップギバーです。
できればトップギバーの人とのネットワークを作り出しましょう。
それにはまずは、自分がギバーになります。自分がトップギバーのように、出会った人に3分ないし5分間(短時間)で助けてあげられることがあれば助けてあげます。
すると、返報性の原理(人から何かをしてもらったらお返しをしなければ申し訳ないという気持ち)が働くので、相手と良い関係が築けるそうです。
もちろん何も返してこない人もいると思いますが、そこは気にしません。
短時間でしてあげること、というルールを作っておくことで試しやすくなりますね。
おそらくテイカータイプに属する人は、何も返してこないのでしょう。(もちろん見返りを求めてやるわけではないですが)これは相手がテイカーかどうかを見極める一つの方法かもしれません。
私は最近、周囲の人や初めて出会う人を、この3タイプで分類することが自然とできるようになりました。
今までは、誰とでも仲良くしたほうが良い(しなければ…)、特にママ友関係は怖いから…と、自分を無理やり奮い立たせていたり…それで疲れてしまうときも。
しかし『テイカーとは付き合わない!』とキッパリ決めてからは気持ちが楽になり人間関係のモヤモヤも少なくなったように感じます。
人間関係にモヤモヤしているときの相手って、ほぼほぼテイカーだったりするんですよ。だから、
というふうに、その人とは関わらない理由付けができることで、自然と自分の気持ちも落ち着くんです。
人のことをテイカーやマッチャー、ギバーに勝手に分類するなんて、嫌な感じなんで、もちろん誰にも内緒ですよ^^
セルフコントロール能力は人生を成功に導く
セルフコントロールとは、誘惑や衝動に直面したとき、自分の意思で感情・思考・行動を抑制することです。
日本語で似たような言葉には、自己制御や自己抑制などがあります。
子育て本によく書いてあるのは『自己抑制』でしょうか。子どものうちから、この自己抑制能力が高い場合、大人になってから成功しやすいようです。
例えば、勉強ができても、自己抑制能力が低ければ、将来は成功する可能性が低くなってしまいます。
なぜかというと、セルフコントロール(自己抑制能力)は目標達成に大きく関わっているから。
自分で鍛えることもできますが、交友関係をある基準で見直すことでも高められるようです。
2013年、アメリカのデューク大学が行った3つの実験によると、セルフコントロール能力の低い人が、自分よりセルフコントロール能力が高い仲間とともに過ごすようになると、誘惑に打ち克つ力が強くなることがわかっています。
コミュ障でも5分で増やせる超人脈術 P82
つまり、セルフコントロール能力が高い人を見極めて友人になれば、自然と自分のセルフコントロール能力も高まるというわけです。
お互いに刺激しあいながら成長できる関係が理想的ですね。
逆に、セルフコントロール能力の低い人と一緒にいると、自分にマイナスに働いてしまいます。
例えばこんな人
- 口だけの人
- 他人に厳しく自分に甘い人
- 論理的な根拠なく感情的に話す人
- 視野が狭い人
ネットワーキングの実践編
ポジティブ・ゴシッピング
ポジティブ・ゴシッピングとは、ポジティブな噂話のこと。
噂話というと、どうしてもネガティブな方向に花開いていきそうですが…それでは自分の評価が下がり嫌われますし、ネガティブな噂話は後味が悪いですよね。相手もネガティブな噂話好きだったとしても、お互いにお互いの質を下げあっているだけです。
他人との絆の土台は『信頼感』ですから、他人のことを積極的に褒めると相手からの親近感を持ってもらいやすくなります。
ミミッキング
ミミッキングとは、会話中に相手が最後に言った言葉を繰り返すテクニック。
似たようなテクニックで、バックトラッキング(相手の話した事実・感情・要約を話す)やミラーリング(相手のしぐさをマネする)などがあります。
この心理学的なテクニックを使うと、相手側は親近感を覚えるそうです。
家族に使うのはちょっと違うと?思いましたが、せっかく覚えたテクニックなので小4長女に使ってみることに…
トゥー・クエスチョン・テクニック
1.最近の出来事について尋ねる(ポジティブなことでもネガティブなことでも可)
2.「最近、どれくらい幸せですか?」と尋ねるコミュ障でも5分で増やせる超人脈術 P132
2に関しては、若干不自然な感じを受けますが、状況によって言い方を工夫してみるといいかもしれません。
- 「充実していますか?」
- 「何かいいことはありましたか?」
- 「最近いかがお過ごしですか?」
- 「夢中になっていることはありますか?」
- 「休日はどのようにお過ごしですか?」
‥など
相手の語りやすい問いを投げかけ、気持ちよく話してもらい、ミミッキングなどを駆使しながらきちんと聞くだけで、あなたとスーパーコネクターとのつながりは密なものになっていくのです。
コミュ障でも5分で増やせる超人脈術 P133
内向型の人でも、適切な質問を投げかけて聞き役に徹することで相手からは親近感を抱いてもらえるそうです。
あれ俺詐欺に要注意!
あれ俺詐欺とは、自分のことを自慢する強い自己顕示欲を持った人のこと。
例えば、
「社長賞をとったあの企画、あれ、俺が出したアイディアだから。」
「あの優秀な新人社員、ヘッドハンティングしてきたのは俺だから。」
つまり「○○をやったのは俺だから。」という人です。
もちろん男性だけではなく女性にも当てはまると思いますが。
このタイプの人の注意しなければならないことは、出会ったばかりのころは、コミュニケーション能力が高そうに見えたり、自分に自信を持っている人に見えたり、割と好印象なところです。
しかし、付き合っていく中で「○○をやったのは俺だから。」こういったセリフがでたら注意しましょう。
頑張っている自分にご褒美をあげる。これには心理的なカラクリがあったんです。この心理を知っているだけで日常のあらゆる行動が変わってくるのかな、と思います。 このことが分かっただけでも、この本を読んだ意味があった、と思えま[…]
騙されやすい人って、どうして騙されやすいのでしょうか。私が考える理由の一つは、知識不足です。 世の中は心理学を用いた様々な商法があり、私たちは知らず知らずのうちに他人が仕組んだ通りの行動をとっているのだと思います。 自分で考えて[…]