頑張っている自分にご褒美をあげる。これには心理的なカラクリがあったんです。この心理を知っているだけで日常のあらゆる行動が変わってくるのかな、と思います。
このことが分かっただけでも、この本を読んだ意味があった、と思えました。
- 書籍名 :「好き」を「お金」に変える心理学
- 著者 :メンタリストDaiGo
- 初版発行 :2019/3/1
- ページ数 :254ページ
- 読了までの日数 1日
- 読了までの時間 約3時間
この本を選んだ理由
自分の好きなことがわからない、好きなことだけでお金が稼げるのか疑問がある、このことについて知りたいと思っているのです。
私は、今でも自分が好きなことが良く分かりません。
このブログを始めたきっかけの一つも、好きなことがよくわからないから、ブログをきっかけに自分の好きなことが分かってくるんじゃないか、と思ったから。とにかく、一歩踏み出したくて始めたブログです。
また、最近では人間の心理についての興味関心も出てきているので、DaiGoさんの本は以前から興味がありました。
子育てや仕事、また人との関わりを通して、それまで自分の視野にはなかった人間の心理というものを少しずつ感じ始めています。
子育て本や、ビジネス書にも心理的なことは書いてありますが詳しくは書かれていない、かといって、難しい心理学の本を読みたいとは思わないですので…DaiGoさんの本を通して更に知識を得たいな、といったところです。
なるほど!印象に残った文章
「自由に生きる」の本当の意味とは?
マイケル・サンデル教授は有名な抗議の中で「自由とは、自分のルールに従って行動すること。すなわち自律を意味する」という内容の言葉を語っています。まさにその通りで、私も自由とは好き放題にやることではなく、自分の望んだ人生を自分で選択して生きていくという意味で捉えています。
お金は自立のために必要な額を稼ぎ、臨んだ人生の実現のために使っていくための道具です。重要なのは人より多くのお金を稼ぐことでも、ぜいたくに使う事でも、貯めこむことでもなく、自分の好きなことをやって後悔なく生きられるかどうかです。「好き」を「お金」に変える心理学 P54.55
『自由』という意味は誤って解釈しがちですが、『自由』と『責任』は表裏一体であり、すなわち『自律』を意味する、確かにその通りです。
自律して生きていくという事は、自分の頭で考え、自分で道を切り開いていく、大人になれば皆が当たり前のようにやっているようで実はそうではないのかもしれません。
それは、私にも心当たりがあります。
結婚する前は、自由に使えるお金が今の何倍もありましたから、貯金もしますし、好き放題も使えますし…もちろん自分への投資もしますが、『好き放題使う』という事に一番消費していたと思います。
時間もお金も有り余っていたあのころの自分に言ってやりたいです。
「モラル・ライセンシング」という誘惑
もう一つは『モラル・ライセンシング』のコラムについてです。
これを読んだときは、正に目から鱗でした。さすがDaiGoさん、人間の心理的なところを詳しく書いてくれて本当にありがとうございます。
抜粋文の3連発です。
というのも、人には「モラル・ライセンシング」と呼ばれる性質が備わっているからです。これは「正しいことをした後は、少し悪いことをしてもいい」と考え、誘惑に弱くなる性質のこと。
「好き」を「お金」に変える心理学 P108
しかも、「モラル・ライセンシング」の怖いところは、「正しいことをしよう」と思っただけで、実際に正しいことをやっていないにもかかわらず誘惑に弱くなる点です。
「好き」を「お金」に変える心理学 P108.109
この心の働きを知っているか、知らないかで、あなたのお金の使い方、稼ぎ方には大きな変化が生じます。モラル・ライセンシング効果による誘惑に打ち勝ちたいのなら、「正しいからやる」ではなく、「楽しいからやる」ように考え方を変えることが大切です。
「好き」を「お金」に変える心理学 P109.110
これは、初めて聞く言葉です。
「モラル・ライセンシング」についてGoogleで調べてみると、やはり同じようなことが書いてあります。
これって、日常のあらゆるシーンで起きていると思いませんか?
私だったら、
- 産後ダイエットのウォーキングが終わった後
ゆうひ たくさん歩いたし、お菓子たくさん食べても大丈夫かな - 夫くんのボーナス支給日
ゆうひ いつも頑張ってるし(私)夫くんのボーナス出たからお寿司食べに行きたいな~ - スーパーで食材を買うとき
ゆうひ 見切り品で少し浮いたから、自分用のチョコレート買っちゃおぅ
こんな感じで日ごろからモラル・ライセンシングによる誘惑に負けていました。
し・か・も
知らぬ間に…
DaiGoさんが書いてくれているように、「モラル・ライセンシング」について知っているか知らないか、たったこれだけで日ごろのあらゆるシーンでのモノの見方、決断・判断の仕方が変わってくるように思います。
お金と時間の無駄遣いを減らす方法
次は、お金と時間の無駄遣いを減らす方法です。
これは私も日々実践していますが、日常的なムダ遣いを減らすには、「好きなもの」に変換して考えるという方法がオススメです。
「好き」を「お金」に変える心理学 P207
これは時間に関しても同じです。ぼんやりムダに過ごしてしまいがちな30分程度の空き時間。こちらも「自分の好きなものに費やせる時間」に変換すると、ムダ遣いを抑える効果が得られます。
「好き」を「お金」に変える心理学 P208
実はこれ、普段からやっている人もいると思うんです。
私も(たまに…)やる時があります。でも、改めてこの文章を読むと、「なるほど!」って思うんですよね。
私の場合は、お金よりも時間の変換の方が多いです。
「この時間で本が読めるなぁ」とか「1時間あればウォーキング行けるなぁ」など…
家事でもよくあることで「5分あれば料理の下ごしらえできるなぁ」とか、「10分あれば庭の草取りができるなぁ」など…
ただし、DaiGoさんは「好きなもの(こと)に変換する」と書いています。
私はここが間違っていたようです。
DaiGoさんの文章を読むだけで、(たまに)自然にやっていたことを自分の知識として落とし込めたイメージです。
社会的に成功する人のタイプとは?
人間は、次の3つのタイプに分けられるそうです。
- ギバー・・・与える人
(社内的に成功するタイプはギバー) - テイカー・・・奪う人
- マッチャ―・・・交換する人
「ギバー」は、相手が何を求めているかに注意を払い、与えることに注力する人たち。逆に「テイカー」は、自分が利益を得ることを最優先に考えて行動します。そして「マッチャ―」は、与えることと受け取ることのバランスをとろうとします。
「好き」を「お金」に変える心理学 P212
また、「ギバー」は2つに分けられるそうです。
- トップのギバー・・・協力してくれる人たちとともに知恵を絞り力を出し合い、より大きな利益を上げる方法を考える。また、相手の中に可能性を見出し引き出すのが得意。
- ボトムのギバー・・・自分を犠牲にして他人の利益のために働くが、より多くの利益をむさぼり取ろうとするテイカーの格好の餌食となる。
社会的に成功する人は「トップのギバー」です。
これは面白い定義です。テイカーひどい…。でも、こういう人いる…。
仕事はもちろん、普段の生活でも、相手が、3つのうちのどのタイプに属するのか、見極めることが重要なんですね。
そして、テイカーとはなるべく関わらない方が良さそうです。
職場の周りを見渡してみると、意外に多いのがテイカーではないでしょうか?もし、自分の上司や同僚がテイカーだったら悲惨ですね。
この3つのタイプを知っているだけで、普段の人との関わりも変わってくるような気がします。
チャレンジ!実践すること
モラル・ライセンシングの誘惑に打ち勝つ
時間やお金を、好きなもの(こと)に置き換えて考える癖をつけます。
毎日やること
- 毎日ひとつ、余っている時間を好きなことに置き換えて考える
- 毎日ひとつ、その日の過ぎた時間に対しても振り返り、何に置き換えられたか考える
買い物に行くときにやること
- 買おうか(お金を使おうか)どうしようか迷うものがあったら、好きなことに置き換えてもう一度考えてみる
月に一度くらいやること
- 時間を置き換えたことによってできた自分の変化を考えて書き出してみる
- お金を置き換えたことによって起きた変化を考えて書き出してみる
ギバーとテイカーを見極める練習
いきなりトップのギバーを目指すのは大変そうなので、まずは、関わり合う人のタイプはどのタイプなのかを見極める練習をしながら、この知識を自分の体にしみこませていきたいと思います。
テイカーとは関わらないという理由付けができることで、私の気持ちも楽になれそうです。
この本の学びから子供へ伝えたいこと
時間の使い方について「自分の好きなことに変換する」というのがありましたが、これは子供にも有効に使えるのではないかと思いました。
ぼーっとする時間や、遊ぶ時間、どうでもいいことをやっている時間は、子供には、とってもとっても大事な時間だと思っているので、そういう事ではなくて、例えば、テレビを見る時間、ゲームをする時間、iPadを見る時間の使い方についての話を、子供と考える時に活用しようかと思案中です。
もう一つの「お金の使い方」についても伝えたいのですが、子供にどう伝えたらいいのかまだいい案が浮かばないです…
これから子供が成長していく適切な段階で少しずつ伝えていければいいかな、と思っています。