子どもに伝えたい戦争中の動物園の絵本☆かわいそうなぞう

図書館に行った時ふと目に入った絵本のタイトル「かわいそうなぞう」初版発行から50年近くたつこの絵本を私は読んだことがありません。戦争中の出来事を書いた絵本とは知らずに、直感的に借りてきました。
結果的には、子供たちに読んであげて良かったと思える絵本でした。
それに、子供たちの絵本への引き込まれ方も今までとはまるで違います。
悲惨なお話だけど、これは実際にあったお話。
子供達にも伝えていかないといけない貴重な1冊です。


  • 書籍名 :かわいそうなぞう (おはなしノンフィクション絵本)
  • 著者 :土家 由岐雄 (著), 武部 本一郎 (イラスト)
  • 初版発行 :1970/08
  • ページ数 :32ページ

“かわいそうなぞう”のあらすじ

この絵本は、日本とアメリカが戦争している真っ最中、上野動物園でのある出来事が描かれた反戦絵本です。

毎晩のように、町に爆弾が落とされる中、動物園に爆弾が落とされ、動物園の動物たちが脱走して町で暴れだしたら大変なことになるということで、動物たちに毒を飲ませて殺すことになりました。

ライオンやトラ等の動物を殺し、三頭のゾウも殺されることになります。

まず一頭目は、暴れん坊のゾウです。

そのゾウはジャガイモが好きで、ジャガイモの中に毒を入れたジャガイモを仕込ませて与えます。
しかし、そのゾウは賢く、鼻でポンポンと毒入りのジャガイモだけをよけてしまいます。
仕方がないので、毒の注射を打とうとしますが、皮膚の堅いゾウには針が刺さらずに折れてしまいます。

そして最後には餌も水もやらないことにします。

すると、17日目に死にました。

残り2頭のゾウの番です。
この2頭のゾウはかわいい目をしたやさしいゾウです。

餌も水もやらない日が続き、2頭のゾウはげっそりとやせ細り目が飛び出し耳ばかりが大きく見える、悲しい姿になりました。

今まで我が子のように可愛がっていたゾウ係の人がやってくると、2頭はお互いにもたれかかりながら力を振り絞り、鼻を高く上げてバンザイをする芸当を始めます。
以前のように芸当をすれば、餌や水がもらえると思っているのでゾウ達は力を振り絞り一生懸命やります。

しかし、遂に2頭のゾウは動けなくなり、横たわりながら動物園の空に流れる雲を見ていることしかできなくなります。

そして二十いく日目かに2頭とも鼻を高く伸ばし、バンザイの芸当をしたまま死にました。

係の人は、「ゾウが死んだぁ」と言い、ゾウにすがりながら泣き叫びます。

その上空を爆弾を乗せた敵の飛行機が飛んでいきます。

それを見た動物園の人たちは「戦争をやめろ、やめてくれ」とこぶしを振り上げ叫びます。

“かわいそうなぞう”のお話を聞いた子どもの反応

あらすじを書いているだけでも泣けてきてしまうほど、悲しいお話です。

図書館で借りてきて、まず、年中次女には読み聞かせをしました。「かわいそうだね、かわいそうだね、殺されちゃったの?」と読み進めていくうちにみるみる物語の中に入っていきました。悲しいお話という事は分かったうえで、翌日も「この本読んで~」と持ってきたのは“かわいそうなぞう”です。2回目という事もあり、ゾウの名前を聞いてきたり、注射の針が折れてしまったことなどを私に教えてくれたり、最初に読んだ時とはまた違った反応を見せてくれました。

小2長男とは一緒に読みました。読んでいる時は特に何かを言うわけでもなかったのですが、読み終わった後は、目をウルウル潤ませて泣いていました。
また小2長男と読んでいると、小4長女も途中から隣へきて釘付けになっていました。読み終わった後、すぐに寝室へ行ってしまったので反応は分かりませんが、小学生2人はきっと大事なものを感じたのではないかと思います。

小4長女は翌日に「ちょっと読ませて~」と、改めて自分で読んでいました。その時も、私からは特に何もコメントや質問をすることはなかったです。

この絵本は大人が読んでも、かなりダメージを受ける本です。
戦争というものの悲惨さが、何の罪もない動物たちまで巻き込んでしまう。
水も餌も与えられずに餓死させられる…悲惨としか言いようがありません。

結果、今の自分たちがいかに恵まれているのか。
今の日本がどれだけ平和なのか。

色々なことを感じ取っていたのだと思います。

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