先月、小児科医のぼくが伝えたい 最高の子育てを読み、自己肯定感に強い関心を持ちました。
今回は、自己肯定感に特化した本を選び、図書館から借りてきました。
小児科医という立場の著者だからかける、遺伝子レベルから考えた子育て本です。 子育てを頑張りすぎているとき、子育てにちょっと行き詰ったとき、教育系の子育て本を読んだ後など、ちょっと違う角度から書かれたこの本を読むことで人間の本来持ってい[…]
- 書籍名 :子どもの「やってみたい」をぐいぐい引き出す! 「自己肯定感」育成入門
- 著者 :平岩国泰 (著)
- ページ数 :222ページ
- 読了までの日数 2日
- 読了までの時間 約3時間
『「自己肯定感」育成入門』子どものやってみたいをぐいぐい引き出す!
成果ではなくプロセスをほめる
ほめる親
成果や能力というのは、見た目にもわかりやすいです。
つまり親にとっては、とーってもほめやすい(楽ちん)んです。
- 勝った
- 成功した
- 合格した
- 100点取った
- ○○の才能がある
でも、結果や才能だけをほめ続けられたらどうでしょう?
それは見えないプレッシャーを子どもにどんどん押し付けていることにはならないでしょうか?
見えないプレッシャーはどんどん積もり『自分はこう(成果をだす、才能がある)でなければならない』に変わっていきます。
結果がでないとわかったら、子どもは簡単にあきらめてしまいます。
だって、
『結果のでない自分は価値がないから…やるだけ無駄』
実は私にもこういう経験があります。
昔々その昔…
小学6年生の時でした。
私は持久走がとても得意で1年生から5年生まで6位入賞をして毎年表彰されていました。
母はそんな私のことをほめまくりました。
すごい、すごい、あなたは運動神経がいい、さすがだ。
と。母は親戚にも自慢をしていました。
小さいながらも私はそれがうれしかったです。
結果がでている頃は…
しかし、6年生になって足が軽い肉離れになってしまったのです。
持久走当日、足の痛みはそれほどではありませんでした。
スタートを切ると、一斉にみんながかけだします。
途中まで走ると私は6位以内には入れないことを悟りました。
その時点で、あきらめたのです。
もちろん足が痛かったのは事実ですが、リタイアするほど痛かったかというと、全くそんなことはなく、順位を気にしなければ最後まで走れたはずです。
私は6位以内に入れないことが怖かったのです。
自分に価値がないと思われてしまうと考えたのです。
“足が痛い”という言い訳があるからリタイアしても大丈夫。
そう思い、簡単にあきらめてしまいました。
もちろん、そのことによる罪悪感は小学6年生の時の私にとってものすごいものでした。
自分にウソをついてリタイアしてしまったことにひどく落ち込みました。
リタイアしなくても走れたのに、ズルをしてリタイアしてしまった…
誰にも言えず、一人で何年も何年も引きずって…
ひどく落ち込みました。
30年近たった今でも、母は、あの時本当に私が足が痛くてリタイアしたんだと思っています。
小学6年生の時の、この経験から私は、結果だけにフォーカスした子育てに疑問を抱いていました。
もちろん、結果だけにフォーカスすることで俄然やる気がでる、というタイプの子どももいるかもしれません。
でも、ほとんどの子どもはそうではないと考えています。
私の場合はその後、小学6年生の時の持久走の失敗体験から本当に大事なものは何かを少しだけ学び(感覚的に)、負けても良いから最後まであきらめずにやろう、と決めました。
しかし、
母はその後も変わらず、結果のみを重視する育て方でした。
そして私の自己肯定感は下がっていったのでしょう…
気づける親
それは、必ずしも、わかりやすい成果をほめられた瞬間ではないのではないでしょうか。むしろ、だれも気づかないような、地道な努力や、小さな成長に気づいてくれたときに、嬉しさを感じます。また、「本当は弱い自分」「自分のダメなところも含めて受け止めてくれる」、そんな人に本当の愛を感じます。
子どもの「やってみたい」をぐいぐい引き出す! 「自己肯定感」育成入門 P35
成果がでた時にほめられるというのはもちろんうれしいことだと思います。
だけど、成果がでなかったときはどうするのでしょうか?
考え方を変える必要があるようです。
成果に対しては、どんな成果でも受け入れる、そんな心で挑みましょう!
そして親にしかわからない次の3つを認めてあげましょう。
- 誰も気づかないような地道な努力
- 子ども自身も気づいていない小さな成長
- 挑戦したことそのもの(プロセス)
すると、子どもはこんな風に感じます。
- 愛されている
- 認められている
- 自分の弱いところも含めて受け止めてくれる
- 自分が成長したら喜んでくれる
- 本当は弱い自分を受け止めてくれる
これは子どもの自己肯定感を支えてあげる、高めてあげることができる一つの方法だと思いました。
子どもが日々何を考え、何を好み、何を得意としているのか、ということについて丁寧に見守るということ。
子どもの「やってみたい」をぐいぐい引き出す! 「自己肯定感」育成入門 P118
その子自身を見る
親だから見てあげられることってたくさんあると思うのです。
そこに、他者との比較や、親の価値観は必要ありません。
子どもを決めつける必要もありません。
例えば、子どもに「あなたは算数が得意」と親が決めつけたらどうなるでしょう?
子どもは「算数が得意でなければいけない」とか「算数が得意だから分からないとは言えない」などと思ってしまい、追い詰められてしまう可能性だってあります。
親の物差しで子供を査定してはいけない、という部分は、ハッとさせられました。
私が実際子供にやってしまっていたから…
これはすぐでも直せる、気をつけるべき内容です。
失敗したときこそほめよう
自己肯定感を育むうえでは、失敗した時が重要なんだそうです。
失敗したときの親の声掛けは「プロセスをほめる」これです。
そして、言葉だけではありません。
親の態度が最も重要なんだそうです。
そして、『失敗から学ぶ』という姿勢も重要です
トライ&エラー
とにかくやってみる!
この精神は生きていく限り、成長を続けていく人間にとって重要ですね!
トライ&エラー
とにかくやってみる!
を当たり前にできればきっと、どのような将来でも、子どもにとっては幸せを感じることができるのかもしれません。
叱った後の子どもの反応は
子育てにおいてその子供が発する言葉そのものに反応して、強く言い返すよりも、その子が本当は何を言いたいのか、心に注目すると対応も変わってくるし、言い争うようなシーンは減っていくと思います。
子どもの「やってみたい」をぐいぐい引き出す! 「自己肯定感」育成入門 P101
叱ったあとの子どもの反応として考えられるものは『反論』ですね。
これに対し、親がまともに反応してはいけません。
なぜならば、子どもから発せられる言葉は必ずしも考えていることと一致していないからです。
むしろ、汚い言葉や悪い言葉を発しているときほど、子どもは淋しさを訴えていたり、かまって欲しいというサインを出しているのです。
子どもが発する言葉、その裏側にある「心境」にフォーカスすることが極めて重要だと著書にはありました。
これは、私が探していた一つのヒントです。
見えないものを見る力
このキーワードの答えを探し続けていました。
なぜかといと、保育園や小学校などでの偉い先生の言葉でよく聞くんです。
『子どもの見えない部分を見てあげてください』
➀叱る前に一言共感の言葉をはさむ
- 悲しかったんだね
- 嫌だったんだね
➁スキンシップを取りながら叱る
➂同じ目線で叱る
これによって子どもの心が開き効果的に言葉が伝わるんだそうです。
効果的な学習方法
「ラーニングピラミッド」とは?
ラーニングピラミッドとは簡単に言うと、7つの学習方法による学習定着率をピラミッド型にしたものです。
親にとって、子どもの成績は気になるところ。様々な勉強方法の中から、どのような方法が効果的なのか悩む親御さんが数多くいます…
これによると、他の人に教える、という行為が90%の定着率を出しています。
誰かに教えるという事は、ある程度の理解度が必要ですし、掘り下げて考えなければいけないですから、やはり一番効果的なんだと思います。
仕事でも、覚えた仕事は、誰かにアウトプットすることで、自分の理解できていない部分に気づけたり、更に理解が深まったり…という経験があります。
著書には、子どもに問題を作ってもらうのが良い、と書いてありました。
問題を作ることで「学習のポイントについて深く考える」「それを言葉にしてまとめる」「間違いやすい点はどこかを把握する」ことができるからです。
子どもの「やってみたい」をぐいぐい引き出す! 「自己肯定感」育成入門 P185
遊んでから勉強をするのが効果的
勉強と遊び、どちらを先にやるかというと、ほとんどの人は、勉強をやってから遊び、と答えるのではないかと思います。
私がよく言うセリフはこれです。
さらには
ほか、子育ての参考になったところ4つ
- 親の失敗話を子どもにし、失敗から学んだ経験や、失敗を笑い飛ばすことで、失敗に対するアレルギーを減らしてあげる
- 結果がでないときは「何を学んだか」を問うこと
- 子どもの「好き」を集めたファイルを作る
- ルールやマナーの説明をした後、子どもに「今した話を一言で言うと?」と質問をしてみると聞く力が育つ